有川浩さんの新作?2020年1月に幻冬舎から出版された作品です。
いやぁ~今回も期待を裏切らない面白さでした。
「イマジン?」の主人公は映像現場で働く青年だ。
かつて新卒で業界に就職するものの、
出社初日に実は会社が倒産していたという事実を知る。
一度は夢を諦めかけかけた彼だったが、いろいろ縁あって
映像現場で働くことになる。
周囲の人達との出会いを通して成長していく青年の物語。
5つの物語(5章)から構成されており、ドラマの撮影現場や
ロケ撮影といったシチュエーションを楽しめます。
続編の執筆にも期待したい作品です。
「イマジン?」の中で特に面白かった点が2つ。
ひとつは1章で語られるドラマの撮影タイトルが「天翔ける広報室」。
これって同作者が2012年に同出版社から発売した「空飛ぶ広報室」が
ドラマ化したっていう体裁でお話が進みます。
これは「空飛ぶ・・・」を読んでる読者なら
思わずニヤリとさせられる仕掛けとなってます。
劇中劇の中に登場するお話もご本人の既刊本というね~フフフ。
ま、実際に「空飛ぶ・・・」は2013年にTBSにて
テレビドラマ化されてますので、おそらくは原作者である有川さんが
ドラマの撮影現場を見学した体験がこの「イマジン?」の
着想になっているのではないかと思います。
もう1点は4章のお話です。
とある小説の実写ドラマ化が決定しました。
主演にはアイドルグループに所属するタレントKが抜擢される。
そのことからSNS上では原作至上主義のファンと
ドラマ化を楽しみにしてるファンと大きく二分されてゆきます。
対立するSNSの声に不安を抱きながらも
必死になって撮影に臨むKと現場スタッフたち。
そんなある日、撮影現場の見学に小説の原作者がやってきます。
ドラマをより良いモノにしようとがんばる撮影現場の様子をみた
原作者は翌日、SNSに「観る権利、観ない権利」と題した文章で
自らの映画化への意見を投稿するのであった…
以下、その文章のごく一部を抜粋しておきます。
『どうか、役者さんもスタッフさんも生身の人間だということを、
思いだしてください。
映像化を好まない人が無理に観る必要はありません。
でも、楽しみにしてくれている人や応援してくれている人が
いることも忘れないでください。
原作ファンであることを盾にして、映像化に関わる人や
楽しみにしてくれている人を傷つけるような言葉を見ると、
私はとても悲しくなります。』
嗚呼、コレなんですよね!私が有川浩の小説が好きな点は。
小説というカタチに落としこんではいるものの、
ここで語られている主義主張はまぎれもない有川本人のもの。
有川さんの小説には結構、本人の主義主張がメッセージ性もって
強く描写されていることが多いんですよね。
この辺は読者の好みもあるでしょうが、私個人としては
歌や絵画にしてもメッセージ色の強い作品ほど
魅かれる傾向があることを自覚しておりますので
有川さんの小説の中で「かくありたい」というご本人の姿勢を
発見することに喜びを感じますね。
いやぁ~今回も期待を裏切らない面白さでした。
「イマジン?」の主人公は映像現場で働く青年だ。
かつて新卒で業界に就職するものの、
出社初日に実は会社が倒産していたという事実を知る。
一度は夢を諦めかけかけた彼だったが、いろいろ縁あって
映像現場で働くことになる。
周囲の人達との出会いを通して成長していく青年の物語。
5つの物語(5章)から構成されており、ドラマの撮影現場や
ロケ撮影といったシチュエーションを楽しめます。
続編の執筆にも期待したい作品です。
「イマジン?」の中で特に面白かった点が2つ。
ひとつは1章で語られるドラマの撮影タイトルが「天翔ける広報室」。
これって同作者が2012年に同出版社から発売した「空飛ぶ広報室」が
ドラマ化したっていう体裁でお話が進みます。
これは「空飛ぶ・・・」を読んでる読者なら
思わずニヤリとさせられる仕掛けとなってます。
劇中劇の中に登場するお話もご本人の既刊本というね~フフフ。
ま、実際に「空飛ぶ・・・」は2013年にTBSにて
テレビドラマ化されてますので、おそらくは原作者である有川さんが
ドラマの撮影現場を見学した体験がこの「イマジン?」の
着想になっているのではないかと思います。
もう1点は4章のお話です。
とある小説の実写ドラマ化が決定しました。
主演にはアイドルグループに所属するタレントKが抜擢される。
そのことからSNS上では原作至上主義のファンと
ドラマ化を楽しみにしてるファンと大きく二分されてゆきます。
対立するSNSの声に不安を抱きながらも
必死になって撮影に臨むKと現場スタッフたち。
そんなある日、撮影現場の見学に小説の原作者がやってきます。
ドラマをより良いモノにしようとがんばる撮影現場の様子をみた
原作者は翌日、SNSに「観る権利、観ない権利」と題した文章で
自らの映画化への意見を投稿するのであった…
以下、その文章のごく一部を抜粋しておきます。
『どうか、役者さんもスタッフさんも生身の人間だということを、
思いだしてください。
映像化を好まない人が無理に観る必要はありません。
でも、楽しみにしてくれている人や応援してくれている人が
いることも忘れないでください。
原作ファンであることを盾にして、映像化に関わる人や
楽しみにしてくれている人を傷つけるような言葉を見ると、
私はとても悲しくなります。』
嗚呼、コレなんですよね!私が有川浩の小説が好きな点は。
小説というカタチに落としこんではいるものの、
ここで語られている主義主張はまぎれもない有川本人のもの。
有川さんの小説には結構、本人の主義主張がメッセージ性もって
強く描写されていることが多いんですよね。
この辺は読者の好みもあるでしょうが、私個人としては
歌や絵画にしてもメッセージ色の強い作品ほど
魅かれる傾向があることを自覚しておりますので
有川さんの小説の中で「かくありたい」というご本人の姿勢を
発見することに喜びを感じますね。
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