観劇後の感想を書こうと思いつつも忙しい日々に追われ
早1ヵ月以上も経ってしまいました。
いつもなら怠惰にまかせて
(ま、今更書かなくてもいっか…)となるところですが
この公演についてはどうしても何か書いておきたいと思いました。
それほどまでに自分に面白い!と感じさせてくれた舞台でしたし、
何よりもパワーを感じた作品でした。
始まりは今夏に参加させていただいた「サバトへの出発」。
その時の模様は私のブログでも記事化してあります。(前・後編)
http://janjanmaru.livedoor.blog/archives/16729872.html
http://janjanmaru.livedoor.blog/archives/16777473.html
「万物教会」では「サバトへの出発」から15年後の世界を描いており、
サバトで誕生した赤子・タキオンが主人公的な立ち位置になってました。
そこで初日に観劇した私はあえて、
サバトイベントに参加した時の服装で劇場に行きました。
それはサバトイベントの観客は「魔女」としての体で参加しましたので
この際だから本公演でも引き続き「魔女」としてね、
成長したタキオンや魔女イザベラ、その手下のミミルを見守るのも
面白いかな~といった発想でした(笑)
しかし、物語の終盤では私の予想をはるかに超えた展開がありまして
思わず(あれ?私の今の立ち位置って…???)と脳がバグりましたわw
だってね~終盤になってタキオン他、登場キャラクターの神々が
別の宇宙に旅立ってしまい、そのたどり着いた星の名前がこの地球であり、
今の地球はタキオンとユリイカによって創生されたものだというのです。
今までサバトイベントから15年後のおはなしとして舞台を観てきたつもりが
最後の最後で実は遥か昔のおはなし、創世神話だったのヨって言われても
(えっ!?えええええーーーー!???
)ってなりますって。
一瞬、メビウスの輪を体感したような不思議な感覚に陥りました(苦笑)
もっとも、サバトイベントに参加していない舞台観客にとっては
すんなりと理解できたかと思いますが
なまじっかタキオン誕生の場に居合わせた「魔女」のひとりとして
物語を見守っていた私はその時系列を整理するのにやや混乱してしまいましたw
「万物教会」のキーワードにレゾンテールという言葉があります。
レゾンレール。意味は「存在理由」とか「存在意義」とのことです。
人生で誰しもが一度は自分のこの世に存在することについて
自問したことがあるのではないでしょうか?
「万物教会」で暮らす住民、神話生物(神や幽霊、妖怪など)たちは
迫害される者を交代で演じるという奇妙なとり決めで平穏を保っていた…
という不思議な事情があります。
選出された者を迫害することによって彼らは自らの神格を上げるのだそうです。
劇中で万物教会の統治者・タキオンの台詞によれば
自分らでこのような迫害儀式を行っていかないと
今度は人間が我ら(神話生物)のことを迫害することになるだろうとのこと。
この辺の設定は察するに
人々から信仰心が薄れ、いずれは神話生物の存在自体が
忘れされられてしまうだろうということなのでしょうね。
私はこの迫害儀式について観劇しているうちに昨今のSNS事情問題、
他人からマウントをとることで自らのアイデンティティーを
確立することの愚かさを描いているのではナイカー!?などと思ったり、
物語中盤からユリイカを統治者に選んだ万物教会の住民たちが
それまでとは打って変わってタキオンをないがしろにする場面などは
神輿担ぎの鞍替え?推し変問題なのかー??などと考えたりもしました。
が、2回目に観劇した際にもう一度注意深くみてみたら
単なる深読みのしすぎでしたね~ハハハ。
たぶんこの舞台は必要以上に構えることなく楽しむのが正解な気がします。
存在理由、存在意義については出生に一癖あるタキオンやユリイカをはじめ、
リュウグウノツカイの名前に翻弄されるラピス、
人間から魔女になることを選んだミミルの苦悩など
劇中にそのドラマは散りばめられていたように思います。
それにしても「万物教会」に登場するキャラクターは皆、
ものすごく個性的で魅力的だったと思います。
それは観劇後にSNSにあげられた感想ツィートと共に
キャラクターのイラストが数多く投稿されてた点からもわかると思います。
これも「万物教会」ではキャラクター原案を担当された
ヨシジマシウさんの力量によるものなのか、
はたまた脚本・演出家の石井飛鳥氏による力量なのかはわかりませんが
観る人に刺さるキャラクターが数多く登場してたことは間違いないでしょうね。
個人的には…百眼さんが毎月開催している襦袢クラブってのがあるんですが、
会員証を作る時のアンケートに「貴方の性癖(フェチ)は何ですか?」という
設問があるんですよね(笑)
我が人生においてダイレクトにこんなコトを訊ねてくるのって
永野希さん(確かレギュラー番組のお題テーマだった)に続いて2度目だよwww
そんなこともあってか、個人的には虚飾集団廻天百眼という劇団は
フェチズムを意識したキャラクター作りに長けているのではないかと
推測中だったりします。
舞台音楽も期待通りに最高でしたねー!
舞台ステージには作曲と音楽監督を務めた西邑卓哲氏も
アポロンという(音楽)神として登場。
物語のここぞという場面ではアポロンの間(勝手に命名w)の幕が開き、
自らドラムを叩くというパフォーマンスが実にカッコ良かったです。
劇場では枚数限定のシングルCD(劇中曲3曲収録)が発売されてたけど
フルアルバムの発売も楽しみに待っております。
劇中で印象に残ったシーンを挙げていくと
オープニングのダンスシーン(曲名「誕生の秘密」)から引き込まれたなぁ~
ヒロインのユリイカが人間から追われ、銃で撃たれそうになる直前に
爆列天使のミカによって万物教会に連れ去られるところとか、迫力あった。
自分の中では1枚の名画を観ているような印象的な場面でしたね。
ユリイカがタキオンの顔に〇〇しちゃうとことか笑い過ぎてお腹痛くなったわw
ユリイカ演じる紅日毬子さんがとにかく表情豊かな演技で
コミカルからシリアスまで素晴らしかった。流石は百眼看板女優さん。
自分が観てきた毬子さんの舞台は月蝕と朝倉薫劇団のふたつのみだけど
どちらもシリアス目のカッコいい毬子さんだったので、
所属劇団の百眼さんで別な意味で活き活きしてるお姿が拝見できてよかったな。
ユリイカとは対照的な立ちまわりだったタキオンを演じる十三月紅夜さんは
人間と吸血鬼(神話生物)との間に産まれた自らの宿命に翻弄されつつも
万物教会の存在を人間から守ろうとする姿はクールでカッコ良かったです。
終盤のタキオンの台詞(ポスターにも掲載されてる)、
「ここで逃げたら、神じゃない!」には鳥肌が立ちました。
なお、本編では始終クールな魅力が全開の紅夜さんですが、
開演前に行われたステージ上の物販タイムでは共演者とのやりとりで
思わず照れてたりするそのお姿にギャップ萌えさせられましたわw
百眼所属の女優さんといえば忘れちゃいけないのが魔女の手下ミミルを
好演された鬼口モモカさんの存在である。
万物教会に登場するヨシジマシウさんの原作キャラクターの中で
ミミルというキャラクターは魔女イザベラとの掛合い(4コマ漫画作品)も多く、
ある意味しっかりとキャラ付けは完成されてるわけなのだが…
本公演に登場するミミルは漫画版から大体15年の月日が経ってる設定ですので
その間にどのような成長を遂げているかといった辺りが注目ポイントでしたね。
劇中では登場時こそ、怖いほどに反人間の立場をとっていたミミルが
イザベラの導きによって少しづつ人間の気持ちに理解を示すようになる。
人間と神話生物たち。お互い相受け入れられない存在だからこそ
恐れ、相手を排斥しようとする行動にでるのではないかと。
ミミルの「私だって本当は人間のままでいたかった…」と
心境を吐露する場面では思わずもらい泣きしてしまったよ。
ミミルと見事なまでにシンクロした姿を見せてくださった
今後のモモカさんの成長が益々楽しみになりましたな~

早1ヵ月以上も経ってしまいました。
いつもなら怠惰にまかせて
(ま、今更書かなくてもいっか…)となるところですが
この公演についてはどうしても何か書いておきたいと思いました。
それほどまでに自分に面白い!と感じさせてくれた舞台でしたし、
何よりもパワーを感じた作品でした。
始まりは今夏に参加させていただいた「サバトへの出発」。
その時の模様は私のブログでも記事化してあります。(前・後編)
http://janjanmaru.livedoor.blog/archives/16729872.html
http://janjanmaru.livedoor.blog/archives/16777473.html
「万物教会」では「サバトへの出発」から15年後の世界を描いており、
サバトで誕生した赤子・タキオンが主人公的な立ち位置になってました。
そこで初日に観劇した私はあえて、
サバトイベントに参加した時の服装で劇場に行きました。
それはサバトイベントの観客は「魔女」としての体で参加しましたので
この際だから本公演でも引き続き「魔女」としてね、
成長したタキオンや魔女イザベラ、その手下のミミルを見守るのも
面白いかな~といった発想でした(笑)
しかし、物語の終盤では私の予想をはるかに超えた展開がありまして
思わず(あれ?私の今の立ち位置って…???)と脳がバグりましたわw
だってね~終盤になってタキオン他、登場キャラクターの神々が
別の宇宙に旅立ってしまい、そのたどり着いた星の名前がこの地球であり、
今の地球はタキオンとユリイカによって創生されたものだというのです。
今までサバトイベントから15年後のおはなしとして舞台を観てきたつもりが
最後の最後で実は遥か昔のおはなし、創世神話だったのヨって言われても
(えっ!?えええええーーーー!???


一瞬、メビウスの輪を体感したような不思議な感覚に陥りました(苦笑)
もっとも、サバトイベントに参加していない舞台観客にとっては
すんなりと理解できたかと思いますが
なまじっかタキオン誕生の場に居合わせた「魔女」のひとりとして
物語を見守っていた私はその時系列を整理するのにやや混乱してしまいましたw
「万物教会」のキーワードにレゾンテールという言葉があります。
レゾンレール。意味は「存在理由」とか「存在意義」とのことです。
人生で誰しもが一度は自分のこの世に存在することについて
自問したことがあるのではないでしょうか?
「万物教会」で暮らす住民、神話生物(神や幽霊、妖怪など)たちは
迫害される者を交代で演じるという奇妙なとり決めで平穏を保っていた…
という不思議な事情があります。
選出された者を迫害することによって彼らは自らの神格を上げるのだそうです。
劇中で万物教会の統治者・タキオンの台詞によれば
自分らでこのような迫害儀式を行っていかないと
今度は人間が我ら(神話生物)のことを迫害することになるだろうとのこと。
この辺の設定は察するに
人々から信仰心が薄れ、いずれは神話生物の存在自体が
忘れされられてしまうだろうということなのでしょうね。
私はこの迫害儀式について観劇しているうちに昨今のSNS事情問題、
他人からマウントをとることで自らのアイデンティティーを
確立することの愚かさを描いているのではナイカー!?などと思ったり、
物語中盤からユリイカを統治者に選んだ万物教会の住民たちが
それまでとは打って変わってタキオンをないがしろにする場面などは
神輿担ぎの鞍替え?推し変問題なのかー??などと考えたりもしました。
が、2回目に観劇した際にもう一度注意深くみてみたら
単なる深読みのしすぎでしたね~ハハハ。
たぶんこの舞台は必要以上に構えることなく楽しむのが正解な気がします。
存在理由、存在意義については出生に一癖あるタキオンやユリイカをはじめ、
リュウグウノツカイの名前に翻弄されるラピス、
人間から魔女になることを選んだミミルの苦悩など
劇中にそのドラマは散りばめられていたように思います。
それにしても「万物教会」に登場するキャラクターは皆、
ものすごく個性的で魅力的だったと思います。
それは観劇後にSNSにあげられた感想ツィートと共に
キャラクターのイラストが数多く投稿されてた点からもわかると思います。
これも「万物教会」ではキャラクター原案を担当された
ヨシジマシウさんの力量によるものなのか、
はたまた脚本・演出家の石井飛鳥氏による力量なのかはわかりませんが
観る人に刺さるキャラクターが数多く登場してたことは間違いないでしょうね。
個人的には…百眼さんが毎月開催している襦袢クラブってのがあるんですが、
会員証を作る時のアンケートに「貴方の性癖(フェチ)は何ですか?」という
設問があるんですよね(笑)
我が人生においてダイレクトにこんなコトを訊ねてくるのって
永野希さん(確かレギュラー番組のお題テーマだった)に続いて2度目だよwww
そんなこともあってか、個人的には虚飾集団廻天百眼という劇団は
フェチズムを意識したキャラクター作りに長けているのではないかと
推測中だったりします。
舞台音楽も期待通りに最高でしたねー!
舞台ステージには作曲と音楽監督を務めた西邑卓哲氏も
アポロンという(音楽)神として登場。
物語のここぞという場面ではアポロンの間(勝手に命名w)の幕が開き、
自らドラムを叩くというパフォーマンスが実にカッコ良かったです。
劇場では枚数限定のシングルCD(劇中曲3曲収録)が発売されてたけど
フルアルバムの発売も楽しみに待っております。
劇中で印象に残ったシーンを挙げていくと
オープニングのダンスシーン(曲名「誕生の秘密」)から引き込まれたなぁ~
ヒロインのユリイカが人間から追われ、銃で撃たれそうになる直前に
爆列天使のミカによって万物教会に連れ去られるところとか、迫力あった。
自分の中では1枚の名画を観ているような印象的な場面でしたね。
ユリイカがタキオンの顔に〇〇しちゃうとことか笑い過ぎてお腹痛くなったわw
ユリイカ演じる紅日毬子さんがとにかく表情豊かな演技で
コミカルからシリアスまで素晴らしかった。流石は百眼看板女優さん。
自分が観てきた毬子さんの舞台は月蝕と朝倉薫劇団のふたつのみだけど
どちらもシリアス目のカッコいい毬子さんだったので、
所属劇団の百眼さんで別な意味で活き活きしてるお姿が拝見できてよかったな。
ユリイカとは対照的な立ちまわりだったタキオンを演じる十三月紅夜さんは
人間と吸血鬼(神話生物)との間に産まれた自らの宿命に翻弄されつつも
万物教会の存在を人間から守ろうとする姿はクールでカッコ良かったです。
終盤のタキオンの台詞(ポスターにも掲載されてる)、
「ここで逃げたら、神じゃない!」には鳥肌が立ちました。
なお、本編では始終クールな魅力が全開の紅夜さんですが、
開演前に行われたステージ上の物販タイムでは共演者とのやりとりで
思わず照れてたりするそのお姿にギャップ萌えさせられましたわw
百眼所属の女優さんといえば忘れちゃいけないのが魔女の手下ミミルを
好演された鬼口モモカさんの存在である。
万物教会に登場するヨシジマシウさんの原作キャラクターの中で
ミミルというキャラクターは魔女イザベラとの掛合い(4コマ漫画作品)も多く、
ある意味しっかりとキャラ付けは完成されてるわけなのだが…
本公演に登場するミミルは漫画版から大体15年の月日が経ってる設定ですので
その間にどのような成長を遂げているかといった辺りが注目ポイントでしたね。
劇中では登場時こそ、怖いほどに反人間の立場をとっていたミミルが
イザベラの導きによって少しづつ人間の気持ちに理解を示すようになる。
人間と神話生物たち。お互い相受け入れられない存在だからこそ
恐れ、相手を排斥しようとする行動にでるのではないかと。
ミミルの「私だって本当は人間のままでいたかった…」と
心境を吐露する場面では思わずもらい泣きしてしまったよ。
ミミルと見事なまでにシンクロした姿を見せてくださった
今後のモモカさんの成長が益々楽しみになりましたな~

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