吉野万理子さんの児童書「チーム」シリーズ全5巻が面白かった!
今のところ今年のMY BEST 児童書になってます~

物語は卓球部を舞台にした人間模様になっていて
1巻毎に主人公が変わります(大体が卓球部の部長)
まぁ~部長ならではの悩みとか?
昔、野球の漫画で「キャプテン」ってあったけど
あの卓球版って感じ?っていうと説明が乱暴すぎるかな(笑)

また巻が進むにつれ、前の主人公が学年が1コあがった設定で登場したりして
登場人物のその後の物語が窺えるのも好かった。
1巻の主人公(小6)なんて5巻では高校生になってんだよー
小学生の頃は頼りなかった主人公が
高校では頼もしい先輩になってる姿は
読んでいて嬉しさに似た感情が沸きました。

このシリーズ通していえる事なんですが
物語の中盤はいろいろと悩み多き展開があるのですが
終盤のすがすがしさが何ともいえず気持ちのよいです。
思わず(あ~この本、読んで良かったぁ~)と素直に感じました。

また、宮尾和孝さんのイラストがいいんですよ。
一見すると素朴な絵なんですがジワジワと伝わってくるものがあります。
装丁のデザインもよく練られた秀作でと思う。

このシリーズは2007-2011年に書かれた作品ってことで
当然、私が児童書の専門学校にいた時代より後にでた本です。
学校卒業してから4、5年くらいまでは書店でバイトもしてたので
その辺の時代までは(2000年頭くらい?)
ほとんどの児童書を知っていたという自負はありますが
いかんせん、その後の空白期間が長すぎる。
昨年は加部鈴子さんという才能に出会え、
今年はこうして吉野万理子さんの作品に出会えたことに感謝してます。
児童書の世界にも才能ある若い作家さんが登場してることを嬉しく思う。

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記事を書くにあたって検索してたらハードカバーの他に文庫本が存在することを知りました。しかも、シリーズ全5巻の話の他に短編連作の書き下ろし「チームつばさ」という作品が2013年に書かれていることが発覚!あ~この作品は地元の2つある図書館になかったゾ!?文庫本は自前で全巻買い揃えるとして、ハードカバー版の方は図書館に購入リクエストだしておこうかな(布教活動w)